新垣監督が提案したゲームは、
簡単なもので、どちらか10点取れたら勝ちと言う
シンプルなものだった。

新垣監督が振り分けたメンバーで
チームを組んだ。

俺は、工藤キャプテンと同じチーム。

美堂は、早川兄ちゃんと同じ
チームに別れた。

早川兄ちゃんと一緒ではないのは、
残念だが……工藤キャプテンと一緒なら百人力だ。

この試合……勝てる。
俺は、信じて疑わなかった。

試合が始まる前に早川兄ちゃんが美堂に

「海利。本当にやっても大丈夫なのか?
いくら退院したとはいえ手術したばかりだし
高熱出してキツくないのか?」

心配して声をかけていた。

「すでに完治しているから何の問題もない。
それにあんなへなちょこが相手なら
実力を出さなくても勝てる。厄介なのは、
工藤キャプテンぐらいだ」

自信満々に発言してきた。

「はぁっ?何だと!?」

丸聞こえだったためキレた。