「掴まり立ち!?へぇ~すげぇじゃん。
なら軽い方だな。羨ましい……。
俺なんて、今でも脚を動かすことすら出来ないしさ。
もう入院していた頃なんて尿がしたくても
1人で行けないし、若くて美人な看護師さんに尿瓶を
持って来られた時は、恥ずかしくてさ」
「若くて美人な看護師さんなんて羨ましい。
俺なんて年配のおばちゃんだぜ!?
しかも手伝おうとするし」
和気あいあいと車椅子あるあるで、
盛り上がる選手の皆。
マジかよ……!?
障害受容していないのも驚くが
和気あいあいで楽しそうな皆に驚いた。
すると早川選手っていう兄ちゃんが
「障害受容が出来たと言える奴は、少ないが
ここに居る奴らは、皆バスケが好きで
今を楽しんでいる奴らが多い」
そう言っていた。
バスケが好きで、今を楽しんでいる……。
それは、自分自身が目指している
目標の1つだった。
それは、どんな思いで決断したのだろうか?
だけど選手の人達は、
スッキリとした表情をしている。
夢に向かって進んでいるような表情だ。



