それは、軽い選手だけで構成させないためと
障害が重い選手のことも考えて
不公平にならないようにするためだ。
軽快なプレーをするハイ・ポインターではなく
試合の命運を決めるのはロー・ポインターの働き
次第ということになる。
試合は1クオーター。10分の4クオーター制、
コートの大きさは通常のバスケと同じで
スリーポイントライン、フリースローラインの位置も
全く同じだとか。
しかし、それだと通常の選手の試合を
彼ら車椅子選手は、ずっと座りながら動き
シュートを決めないとならない。
それって……凄く難しいだろ?
俺は、疑問に思っている間にも
選手達は、試合を始まってしまった。
ボールを持った選手が、軽やかに
ドリブルをしながら前に進んで行く。
すると敵チームの選手がそれを阻止しようと
近づいてきた。
あ、どうする気だろうか?
ボールを持った選手は、ニヤリと笑うと
速やかにボールを味方選手に投げた。
味方選手は、すぐにボールを受け取ると
ドリブルをしながら前に進んで行く。
まったく無駄のないパスと動きだ。



