するとアハハッと笑う杉原選手。
「アハハッ……いいさ、いいさ。
可愛い子ちゃんを乗せるなんて大歓迎だよ!」
可愛い子ちゃんって……。
何だか、こちらまで照れてしまった。
看護師さん達に車椅子ごと車に乗せてもらうと
出発する。
運転は、杉原選手がしてくれた。
「うわぁ~車の運転が出来るんですね?」
千花が不思議そうに聞いていた。
「うん?あぁ、出来るよ。
この車は、ブレーキとアクセルが手動で出来るように
改造されたヤツでね。車椅子専用なんだ。
これは、普通車だけど、他に車椅子を乗せやすい
造りになっているのもあるぞ」
「へぇ~凄い!!」
俺と千花は、驚いた。
「あ、俺のこと。“源さん”でいいぞ?
皆が親しみを込めてそう呼んでいる。
翼君のことは、日向君からよく聞いている。
まさか彼女が居たなんて驚いたが……」
「彼女ではなくて、幼なじみです!!」
俺は、慌てて否定した。



