「その生意気なところ。まぁ……最初の頃の
海利の方が似ているかもな。
自暴自棄になり自分の殻に閉じこもっていて
誰を信じていいのか分からなくなっている。
だから自分しか信じられないんだ!」

「そういう奴は……無理やりでも、こじ開けてくれる
仲間やきっかけが必要だ。
そうすれば、自分から出て来られる」

相手を気にかける早川兄ちゃんらしい
考え方だった。

「……俺は、違うし……」

美堂は、不満そうな表情するが
頬がほんのり赤くなっていた。

照れてる……。

相変わらずツンデレな奴。
素直ではないし……。

そうか……アイツもそうなのか?
昔の俺みたいに。

事故の当初の事を思い出した。

俺は、日向兄ちゃんや千花が居たから
前を向く事が出来た。

居なかったら姫宮みたいに
誰も信じられなくなっていただろう。

なら、俺がそれを変えたい。