「じゃあ、お前の右足を俺にくれるのよ?」
どいつもこいつもムカつくんだよ!!
「えっ……?」
千花は、驚いた表情をしていた。
「そんなの……無理だよ……」
「そんなに同情したいのなら
お前の右足をくれって言ってんだよ!?
くれる気もないくせに
俺に指図をするんじゃねぇーよ!!」
「お前に俺の気持ちなんて分かる訳がない。
分からないなら、俺に構うな。
そういうお節介なところマジうぜーんだよ!!」
ドンッと押すと
また、布団を被った。
「翼!?千花ちゃんになんてことをするの!!」
母さんは、叱ってきたが
俺は、聞こえないふりをした。
千花は、泣いてしまう。
俺は、あいつの泣き声に
胸が締め付けられそうになった。



