「うるせぇ。同情なんて冗談じゃねぇー!!
どうせ、可哀想とか思っているくせに。
ムカつくんだよ……そういうの」

「翼……俺達は、そんなんじゃあ……」

「いいから、どっか行けよ!!
同情の言葉なんて聞きたくない。
お前らに俺の気持ちが分かるか!」

そう言って近くにあったものをぶちまけた。

すると千花と高橋達は、
慌てて病室から出て行った。

残されたのは、母さんと俺だけ。

ハハッ……何をやっているんだ!?
自分は……。

本当は、そんな風に思っていない。
千花も高橋達もいい奴なのは、知っている。

だが、今の俺には、それを素直に
受け取る事が出来なかった。

見せたくない。

歩けない右足も情けない姿も
誰にも見せたくなかった。