早川兄ちゃん……。
「ありがとうございます」
俺達は、乗せてもらった。
車に乗るとマンションまで向かってもらう。
「美堂君と一緒に
何処かに行く予定だったのですか?」
千花が質問をしていた。
今日は、車椅子バスケはないのに。
「うん?あぁ、これから俺のバイト先にね。
ここから近いんだ」
バイト先!?
「えっ?早川さん。
バイトとかやっているのですか!?」
車椅子なのに、バイトって
出来るんだ!?
「あぁ実は。事故になる前から
バイトしていた喫茶店なんだ。
そこのオーナーが今でも雇ってくれてね。
ゆったりしていて、あまり忙しくないから
車椅子の俺でもやれるんだよ。
やっぱり少しでも自分で出来ることは、
自分でやりたいじゃん?」
アハハッと笑いながら教えてくれた。
すげぇなぁ~早川兄ちゃん。
自分のやれることを見つけて積極的に
参加しているなんて。



