君の隣で~anotherstory~

それから、一週間後。

「綾乃ー、それでさー彼氏がねー!」

私は入学式のあと、たくさんの友達ができた。

今私の目の前で喋っているのは、大崎レミ。

出席番号が私の1つ前で、すごく席が近いことから

友達になった。

大崎と大沢だから、

苗字がほとんど一緒。

レミはいつも、隣のクラスの彼氏の話ばかりしている。

レミは桃音にはとどかないけど、かなり美人。

だから彼氏もカッコいいんだろうけど…。

今、私が気になっているのは、桃音。

実は、桃音と陽斗くんは隣の席で。

いつも喋ったり、笑いあったりしていて。

私のカンは90パーセントの確率であってると思う。

だって、陽斗くんと話している桃音は、今まで見たことないくらい、

キラキラしているから。

あんな顔、私は見たことなかった。

私は桃音を見るのが辛くて、

目をそらした。