君の隣で~anotherstory~

「う、嘘……」

私は驚いて口に手を当てた。

まさかこいつが桃音に恋してるなんて。

「で、でも、桃音好きな人いるよ?」

「知ってるよ。だから協力してほしいんだよ」

有希くんはニッコリと笑う。

でも、私は手を組む気になんてならなかった。

なんか裏がありそうだし……

「まぁすぐにとは言わないからさ。
ちょっと考えてみてね」

そう言って有希くんは屋上から出ていった。

なんか、すごい体力を使った気がする。

もう部室に戻ろう、と思って、私も屋上を出た。