【完】そして、それが恋だと知った日。


「えっ。」


「言いふらすとか思った?そんな人だと思われてたなら心外だなあ。」


「そんな!あの……。」


「バレてること知らないのと知ってるのとじゃ対応変わってくると思ったから伝えた。」


「そうだけど……。」


「小笠原さん、去年から彗のこと好きでしょ?」


バレてる。
確かに伊澄くんのこと好きだって気づいたきっかけは。
苑田くんのあの一言だった。


苑田くんなんか鋭いし。
色々察してるし、バレててもおかしくないのか。
言いふらしたり、しないタイプ。
な気もする。
大丈夫、かなあ。


苑田くんからしたらなんてことのない。
ただクラスメイト同士が付き合っているって言うだけの話なんだろうけど。


私にとっては全然違う。
周りに冷やかされたくないしからかわれたくない。
変に噂になって、伊澄くんと話しづらくなるのは嫌だから。
誰にもバレたくない。ふたりだけの秘密にしておきたかった。


ふたりだけの秘密じゃなくなっちゃったけど。
苑田くんなら大丈夫、かな。
そう思えた。


「誰にも言わないで。」