有栖川副社長の観察眼の鋭さに、私は思わずびっくりした。 「そんなとこまで見ていたんですか。 さすが有栖川副社長ですね。恐れ入りました。」 と素直に感想を述べた。 「蓮でいい。」 「はい?何がですか?」 突然のことにわけがわからなかった。 「だから、名前で呼べってことだ。」