それから、私たちは、先生が弓道場まで案内してくれると言うのでついていった。




その先生は男性で、とても背が高くて、優しそうで、イケメンとまでは言わないけど、カッコイイ。そして、弓道場まで案内してくれるという親切さ、私はついつい惹かれてしまって、『もっとこの人について知りたい』とおもった。



弓道場へ行くまでの間、私は「先生、なんていう名前なんですか?」と聞いてみた。



先生は逆に「なんていう名前でしょうか?」と言ってきた。



なので私は「高木とか?」って言ったら



「ブッブー不正解でーす。正解は鈴木でーす。」とかなりのお茶目ぶりをみせた。




この時私は『なんだか可愛い』と内心おもってた。




それから私達の見学が終わるまで、先生が一緒にいてくれた。




見学終わりに、この高校の先輩二人がやってきて、鈴木先生に話しかけてきた。




どうやらこの二人は吹奏楽部に所属中の3年生らしい





先輩が「この子達一年生?可愛いね〜。弓道部入るの??」と先生に聞いた。




先生は「どうだろう、弓道場の場所聞かれただけだから案内したんだけど……」




ここで、私は「吹奏楽部に入るつもりです!」と言ってみた、そしたら思わぬことに、鈴木先生は、吹奏楽部の副顧問で、バスケ部の顧問だった!






なんか見たことあるなとは思っていたが、まさか、この前の吹奏楽部の演奏でトランペットを吹いていた先生だなんて、気付きもしなかった。







そこから、楽器の話になり、私が「トランペットしてます。」というと先生が「え!俺もトランペット!」って無邪気に言ってきて、私が「運命を感じます...!」とボソッと言うと先生も「うん!めっちゃ運命」と言ってきて、とてつもなく可愛かった。





先生はもともと、中学から高校までバスケ部で、大学で応援団に入って、トランペットと出会ったんだとか...






そこから、1時間くらい先生と立ち話、ものすごく話が盛り上がった。





話してると時間を忘れて話し込んでしまうくらいに、楽しい時間だった。





そこで初めて、これが初恋というものなんだと知った。