深夜ーーー



私は少し仮眠をとって、結城くんが来るのを待っていた。


ドキドキ心臓の音が部屋に響く。


怖いっていうのも勿論あるけど、あの美少年に会える緊張の方が勝っているような気もする。





……結城くん、まだかな?





ソワソワしながら彼の到着を待っているとーーー



「…!!」



窓から吸血鬼のすがたをした結城くんが入ってきた。



「結城くんっ」



身体を起こして彼の方を見る。
と、彼は何だかおかしそうにクスクス笑っていた。



「…な、なに?」



恐る恐る聞いてみると、



「まさか窓を全開にしてるとは思わなくて」


「…っ!!」



笑いが止まらないようで。





だ、だって結城くん来るって分かってたから…
窓開けといた方が入れるかなって思ったのに…