天祢side
やっと俺の出番ってわけか。
作者さん、俺の自己紹介忘れてたでしょ…
俺は、雷山天祢(らいざんあまね)
まぁ、自分でいうのもなんなんだが、顔はまぁまぁ整ってる方だ。
整った環境。整った設備。そして、決められた将来。
親は医者だ。
しかも父親は大きな病院の医院長
俺にはずっと堅苦しくて居心地が悪かった。
俺はパテシエになりたかった
お菓子を作って誰かが食べてくれるそれだけで幸せだった
"そんなもの男の作るものじゃない
そんな暇あるんなら勉強していい点数取れ"
口を開けばそんなことばかりだった。
そんな親に対して、対抗心が俺の中で芽生えて誰にでも喧嘩をするようになった
チンピラにボコボコにされて道端で倒れて意識がほぼ無いときに廉さんに出会って俺を拾ってくれた
"霧生の倉庫に来い。"
満月の夜、明るい月に背を向け舞っていた雪はまるで桜のようだった。
格好や雰囲気で、この人は暴走族のリーダーをやっていると分かった。
ボロボロな自分を見て惨めだと、、そしてその人のことを格好いいと思ってしまった
俺は、その人についていこうとしたが、思ったよりも体がきつくて、
"助けてください"
そう呟いてしまった
自分でも何を言ってるんだろうと思った
でももう我慢が出来なかった
言いたかった言葉。ずっと言えなかった言葉
やっと言えた
そう思ったら涙を流さずにはいられなかった
そう言った俺に何も言わず方を貸してくれてどこかに連絡をしだした
俺の記憶はそこで途切れた