廉とサヨナラをして私はバスに乗って帰る。
この2日間凄く楽しかったな。
昨日までのことを振り返ってたら、急に寂しくなって…。
そして、家に帰ったらって思うと不安感が襲ってくるこの感じ。
廉と一緒に居ないと色々考えちゃって気が気じゃない。
車で1時間半
この距離は近くて遠い距離。
いや…学生の私からしたら凄く遠い距離かもしれない。
無事、何事もなく着いたことを廉に報告する。
廉は、心配性なのでちゃんと報告しないと怒られる。
まるで親みたいだ。
でもそこには確かに愛情も含まれている。
それを分かってるから嫌だと思わないし、不思議と嬉しく感じる。
昔はそーゆうの嫌いだったはずなんだけどな。
廉だから…かな?
廉には何もかも見透かされてる気がする。
家に着いて、まったりしてる時
うちに誰か来たみたい。
うちには、インターホンがないからコンコンとノックをする。
ノックをされる度、ドキドキハラハラする。
普通の人はそんな思いしないだろう。
そして親は、私に行かせる。
理由は分かる。
支払いが滞ってるんだ。
お兄ちゃんが家を出ていってから家の収入が減ったから。
『はい、どちら様ですか?』
『〇〇銀行の者ですが…。両親は居ませんか?』
『すみません。両親は仕事で夜遅くに帰ってくるので…』
『何時頃ですか??』
『えーと、、22時半…とかぐらいですかね。』
『そうですか…分かりました。失礼します』
良かった。引き下がってくれて。
でもいつまでこれが続くんだろう。
胃がキリキリして痛い。
『久怜愛、ごめんね?』
お母さんとお父さんが申し訳無さそうにしてる。
謝るぐらいなら、何とかしてよ。
そう言いたいのは山々だけど、言ったところですぐ何とかなる訳ではない。
だから私は笑顔で答える。
『全然大丈夫だよ!!気にしないで!』
