脱ごうと思った瞬間、廉と目が合う。


いつからそこに!?!?

『久玲愛?何俺の着てた服着てんの?』



『え…と、これはですねぇ…』



『俺の匂いがそんなに好き?』



もしかしてにおい嗅いでるの見られた?

『えっ!いつから見てたんですかねぇ…?』


『匂い嗅いでるところ。』


あぁ、私の人生終わったよ…。好きな人にそんな所見られるなんて…。
引かれた…かな?
チラリと廉の方を向く。


カシャ。


『ちょっと!?廉!?』



『…いや、あまりにも可愛かったからつい。』


いや、なんで廉がビックリした顔してるんだ?


『とりあえず消してよ〜〜』


こんな髪の毛ボサボサの写真駄目だよ〜。
うわぁーーん(泣)


『いや。無理。』


頑張って携帯を取ろうとするが、廉の身長には叶わない。
ジャンプしても取れない。


私の体力が追い付かず、諦めることに…。



『久玲愛は、チビだからな〜』


私と廉の身長差は、16センチ差。
廉の胸にスポッと入るぐらい。


わたしの理想の身長差。
いつ見てもどこから見ても格好いい廉。
わたし、廉と釣り合っていけるかなぁ。


お金もないから、お洋服も買えないしお洒落できないし。


段々、廉と付き合って良いのか不安になってきた。


『そんな拗ねんなって(笑)』


『拗ねてないもんっっ。』



『とりあえず、ここ出るぞ。用意できたか?』


『うん!出来た!!』



『またおいで』


『はい!ありがとう御座います!!
お邪魔しました!』



廉が車をシャッターから出してる時に、お婆ちゃんに軽くお辞儀をしてから、私も乗る。

  

廉の車はいわゆる、高級車だ。
車が大好きでたまーに車に向かって話しかけてる。




『お泊り楽しかったな。また泊まりてーな。』


『わたしも、また泊まりたい!!』


『また予定合わせて泊まろうな!!』


『そうだね!!』