一通り話し終わると、三人の鋭い視線が刺さった。





「で、美紅、あんたそのハイスペック彼氏様に何の文句があるのよ」





「いや…文句ってわけじゃないんだけど…」





「あんたが今言ったのって全部ノロケじゃない!あー!!羨ましい!!そんな彼氏が欲しい!!」






大声で叫んだ真希にジト目で見られる。




本当に秋庭さんは私にはもったいない人だっていうのは分かるし、とっても大事にしてもらってるのもわかる。





でも…





「なんか…私ばっかり好きみたい…」





「「「はぁ!?」」」






またしても三人の素っ頓狂な声が重なった。







「秋庭さんとデートしてると秋庭さん必ず逆ナンされるの…。私がトイレ行ってる時とか待ち合わせの時とか…」





秋庭さんは芸能人並…いや、その辺の芸能人よりカッコいいからデートの時に必ず逆ナンされている。





そのたびに『俺には大事な彼女がいるんで』って断ってくれているんだけど…








「私の心が狭いのは分かってるんだけど…嫉妬しちゃう…」






秋庭さんは基本的に誰にでも優しい。





それにいちいち嫉妬してモヤモヤしちゃう私が悪いのは分かってるんだけど…







「秋庭さんは絶対に嫉妬とかしなさそうだし…私ばっかり好きみたい」





そう呟くと、真希が本当に呆れた表情をした。






「美紅ー、彼氏さんにそんなに大事にしてもらってそれはないよ。彼氏さんの方が年上だから妬いてるのとか表に出さないだけだと思うよ?」





「そうかなぁ…秋庭さんってそういうの気にしなさそう…」







そこまで言うと、由美子が『よし!じゃあ確かめよ!』と会話に乱入してきた。






由美子の言葉に真希と加奈は合点がいったようにうんうん頷いてる。





いやいや…確かめるって何を!?どうやって…!?