もう…この気持ちを言ってもいいだろう…




言えなかった言葉、伝えたい言葉をまだ…伝えてない。







「私も…秋庭さんのことが好きです…」






「……………。」






「ずっと…ずっと…秋庭さんのことが好きです。
極道の世界は私にはわからない。秋庭さんがどんなことしてるのかなんて私にはわからない」






「………………。」







「さっき秋庭さんは汚いことや言えないようなこともしてるって言ったけど、私は…私の知ってる秋庭さんを信じたいです。
優しくて、いつでも味方でいてくれる…そんな秋庭さんのことが大好きです」







「……………。」







「だから…私を秋庭さんの彼女にしてください。
秋庭さんに見合うような女になるから…」









言い終わるのと同時に秋庭さんに強く抱きしめられた。





さっきよりも強く…お互いの心音が聞こえるくらいに…







強く抱きしめてから、秋庭さんは私の好きな低くて甘い、少し掠れた声で言った。







「そのままでいいよ。俺の為に変わる必要なんてない。俺を好きでいてくれるなら…それだけでいい」






いつもと違った、男の甘さを含んだ声。









──‘愛してる’



低く言った秋庭さんに身を委ねて、そのまま唇を合わせた。