今は私のバイト代とお父さんが『悠太くんだけに負担を掛けるんじゃない』と送ってくれるお金だけで生活している。




でも…二人で暮らすには仕送りも微々たるもので、バイト代を捻出するために大学にもほとんど通えていない状況だ。






「悠太…一回さ、ちゃんと話をしようよ…」





「あ?」





「このまま、こんな状況じゃ一緒に居たくないよ…」





「それは…俺と別れたいってこと……?」





「………うん」





「本気で言ってんの?」





「本気だよ…もう…悠太と一緒に居るの辛い…」






──言った瞬間、




パシッ、





乾いた音と共に頰に痛みと熱が広がる。



あぁ、平手打ちでもされたのか…






「ね、もう一回言ってよ?」





「……ッッ、…」






──パシッ、






「俺と別れたいの?」






──パシッ、







「おい、美紅。
俺と本当に別れたいのかよ?」






低く落とされた声に心臓が掴まれた気がした。