「なっ…浮気しといてなんでそんなこと言うの…」
恐怖で声が震えそうになるのを必死で抑える。
もう何度も振るわれている暴力が頭をよぎって恐怖に苛まれる。
「俺は美紅が好きだよ…美紅は?」
「……………」
「おい!答えろや」
言葉と同時に腹部に鈍い痛みが走った。
どうやら…蹴られたみたいだ。
これはDVってやつなのだろうか…
でも普通、愛情の表し方がおかしくても浮気はしないんじゃないだろうか…
「なんで俺はこんなに美紅のことを愛しているのにわかってくれないんだ!!」
叫んだ悠太はそのまま何度も私の体を痛めつけた。
──痛みから逃れるために意識を手放そうとした瞬間、脳裏にあの人の顔が浮かんだ。