月がキレイですね





それから、俺は涙が止まらなくて、ミナミへの思いを止められなくて、公園の、いつも遊んでいた木の下で泣いた。



泣き止んだころには、あたりはすっかり暗くなっていた。


(あー、クソ…。かっこわりぃ…。)


やっぱり、ミナミに対する気持ちが変わらなくて、俺って、ほんとにバカなんだなぁ、って思った。



空を見上げると、今日は満月だった。

きれいだな、なんて思ってると、後ろから、愛しの声が聞こえてきた。


「シュン!」

「ミナ、ミ?」

「どうしたの?こんな時間まで。」

「ちょっと、図書館で勉強を…。」

お前のことを思って泣いてた、なんて言えるはずもなく、俺はとっさに嘘をついた。

「シュンが勉強?ありえないわ…。」

「なんだよそれ…。」

「だって、ほんとのことだもん。」

「ははは…。なぁ、ミナミ。」

「ん?どうしたの?」

「月、綺麗だな。」

「そう?いつもと変わらないと思うけど…。今日、やっぱり変なんじゃ…。」


ごめんな、ミナミ。

俺は、気持ちを伝えないよ。だって、ミナミは優しいから、困るだろうし…。

でも、これだけは言わせて?




月がキレイですね…。