月がキレイですね




「はぁ…。やっぱ、ついてねぇな。」


気づいたら声に出ていた。

いつも、ミナミか健太と一緒に帰っていた。

一人の帰り道はこんなに味気ないのか、なんて考えていた。


「あれ?」


スマホを取り出そうと思って上着のぽっけとに手を突っ込む。

しかし、そこに思っていた塊はない。


(机の中に忘れてきたか…。)


本当に今日はついていないらしい。


そう思って、俺は学校へと戻った。







教室に着くと


「話って?」


健太の声が聞こえた。


(そっか、あいつは今告白されてるんだ。)


盗み聞きなんて趣味は俺にはない。

だから、早めに引き上げようと思っていた。

けど、次に聞こえた声で、俺の足は止まってしまった。






「星野君のことが、健太君のことが、私、好きなの…!」





それは、俺を絶望の底へと叩き込んだ。

その声の主は…


その声の主は…





(なんで俺じゃないんだよ、、、ミナミ…!)






俺が恋心を抱いていた相手、ミナミだったのだから。