雨男くんが、名前を聞いたのは、きっとわざと。
名前を知れば、私が恋愛相談をしやすいと、そう思ったのかもしれない。
「ふふっ、それは心強いですっ」
雨男くんの優しさが、妙に嬉しくて微笑みが零れる。
すると、急に声のトーンを下げて、雨音に負けないくらいハッキリと話した。
「美雨、太陽くんのことで、辛くなったり、悩んだり、泣きたくなるかもしれない。
でも、僕が雨の日だけだけど、こうして美雨に会いにくるから。
美雨は、独りじゃないからね?
それだけは、忘れないで。」
雨、男、くん?
その言い方だと、これから太陽のことで辛い思いをするって。
―――そう、聞こえるよ?


