「うーん、難しいかな...。
でも、簡単に言うのなら、大切な何かを忘れてしまったような...そんな匂いかな?」




何故か、自嘲したように笑いながら言った。



大切な何かを忘れて、しまったような匂い?



余計、わからない....



そんな匂いなんてあるのかな?



やっぱり、雨男くんは謎だらけだ。




「じゃあ、今度は僕が質問していい?」




話を逸らすかのように、タイミングよく聞いてきた。




「うん、いいよ?」




雨男くんからの質問って、何だろう?