だから、最後の力を振り絞って、俺は美雨に聞こえるように言ったんだ。 『み....う、っ、好き....だ、愛っ、して...るッ』 〝美雨が好きだ、愛してる〟って―――。 でも、やっぱり声が思ったようにでなくて。 声を出す度に身体に響いて。 自分の体の限界がわかる。 俺の〝死〟が―――。 美雨だけでも助かるのなら、俺の本望。 でも、できるのなら。 もし、神様がいるのなら。 俺も助けてください―――。