あたし彼女



『5年前

元カノのカヨと

3年付き合ってた

互いに

信頼してたし

尊敬もしてた

結婚まで

考えて

お互いの親にも

挨拶に行った

後は

指輪を渡す

だけだった

俺には

カヨ以外

考えられなかったし

カヨも

俺以外

考えれなかったと思う

だけど…』







もぉ

聞きたくない…

てか

なんで

こんなの

聞かなきゃ

ならないの…




『カヨと

指輪を買いに

街に出た時だった

たまには

歩こうって事になって

店まで

二人歩いていたんだ

だけど

だけど…』



トモが

一粒

涙を流す


『車の不注意で

車が歩道に突っ込んで…

俺とカヨが

巻き込まれた

車道側を歩かせてしまった

カヨは

もろ車とぶつかった

カヨは…

頭を強く打って…

あの時カヨを抱えた時

グニャリとした

あのカヨの頭の

感触が忘れられないよ

俺が

殺したようなもんだ

俺がカヨを

車道側に歩かせた

ばっかりに…

カヨが死んだのは

俺のせいなんだ…』