それは箱が動かないことを知った上で集団幻覚を見ているのかというくらいハッキリと動いているからだろう。
思ったが早いか、とにかく不気味な箱に一同が扉の方へ避難する。
「え、ちょっ、これ開かねー!」
「はぁ!?ナニ?閉じ込められたってこと!?」
「おぉ。見事な急展開…」
焦り出す幼なじみとは違い優樹菜はこの上ないスリルと急展開を楽しんでいるように見える。
霧斗はというと、不思議な箱に興味を示しジリジリと近づいていく。
見た目は陰キャで誰よりも無頓着に見えるが一度気に入ると中々離れなくなるのは昔からだ。
「これって、閉じ込められたのか?」
「そ、そんなっ!ほかに外に出る場所は、?」
冬馬と美咲が軽くパニック状態になり慌て出す。
しかし、脱出の扉はなく入ってきたドアしかない。
「窓もない、どうしよう……っ」
「いや。例え窓があったとしてもここは二階、脱出なんて無理に決まってる……!」
この世の終わりみたいな表情の二人。


