一枚は校内マップ。
もう一枚は先程言ったようにノートの紙を破いたような切れ端に意味不明の文字が並ぶ。
双子の兄。
【青瀬蓮(アオセレン)】の方には『鏡の中に手を伸ばせ』と何故か命令形の文章が並んでいた。
「試練かなんかか?」
「優ならやりかねないな。……まあいい。開けるぞ」
幼い頃から優とよく遊んでいた二人にとっては、こんな無茶振りは可愛いものだ。
二人の心の中がシンクロしたと同時に扉を開ける。
使われていないと思い込んでいたため、力を込め思いっきり引けば、力を入れ過ぎたようで勢いよく扉が開いた。
「ドッペルゲンガー!?ど、どうしよう!消される!!」
「いや、双子だろ。そっくりだから、一卵性じゃない?てか、消されんのは本人たちだからな」
大層賑やかな歓迎に苦笑いしつつ「どーも」と余所行きの声で挨拶をする冬馬。
六畳程の狭い部屋に顔立ちの良い男女が四人。
既に寛いでいた。
ドッペルゲンガーの情報を間違えている日菜はソファーの後ろに隠れていたが、拓真の言葉を聞き安心したようにもう一度二人を見つめる。


