言い出したら聞かない日菜の性格をよく知る拓真は再度ため息をついて後ろからついて行く。
「ついて来ないでよ!」
「ここで帰って泣かれたら迷惑なんだよ」
「は、ハァ?な、泣かないし!!!」
「はいはい」
ここまで来たら幼馴染のワガママに付き合うしかないと決意した拓真。
幼い頃から変わっていない性格に苦笑いを隠しきれない。
………
……
…
タンタンタンと階段を上る足音が響き渡る。
「ホントに誰もいねぇーじゃーん」
「廃校舎だからでしょ」
「正論いらないー」
廃校舎と言ってもホコリが溜まっている程度で、ヒビも無ければ壁に落書きすらない。
歴史のある校舎だと言われていたが、その辺の学校よりも綺麗だ。
広いだけが取り柄の学校も、大変だよな…。


