「へー…。それって、どの部活の?」
なんというか、今まで聞いたものよりも地味な話にトーンを落とし、手を付けていないプチトマトを口に運ぶ。
「…すっぱ」
自然な甘味を求めていたが、まだ食べるには早かったらしい。
酸味の効いたプチトマトを食べながら無意識に感想が出てくる。
もう一つ、皿に乗っているプチトマトを器用に箸でつかみ優の口元へ持っていく。
「はい。どーぞ」
「…ん」
この子は本当、たまに大胆な時があるな…。
頭は良くても、こういうのは疎いから本当に困る。狙ってるわけでも無さそうだし。
苦笑いを浮かべつつ特に断る理由も無いので素直に口を開けば、丸い個体が口の中で転がり、中の粒が弾け出すように広がる。
……すっぱい。
そんなやりとりをこっそり観る周りの生徒たちの感情はただひとつ。
さ っ さ と 付 き 合 え 。 リ ア 充 ど も 。
周りから見れば両思いだと直ぐに分かるのに当の本人たちにはまだその感情に気づいていない。


