落ち着いた頃には目は涙で腫れていて。
ティッシュは使い切っていた。
風見さんの病院服は私の涙でぬれていて。
何度も謝った。



「……お騒がせしました。」



「いいえ、すっきりしたなら良かったです。」



「お恥ずかしい所を……。」



「全然恥ずかしい事じゃないですよ。
 誰かに想いを伝えるのってそう簡単なことじゃないですから。」



「ありがとうございます。」



「あの、詩羽さん。」



「はい。」



「お願いがあるんですけど、聞いてもらえますか?」



「……はあ。」



「……1ヵ月の間でいいので僕の恋人になってくれませんか?」



「……は?」