花に美少年


「バ、バカじゃない!?」

「・・・ごめんなさい」

「風邪ひいて病院来たのに、なんで無理するの?」

「・・・うん」

「また悪化したらって、え!?」

「めいちゃん」

目の前の身体が、ユラリと揺れた。

「結児君!?」

「無理」

「えええ!?」

「ごめ、」

言い終える前に、結児君の身体が私を抱きしめるように、いや・・・押し潰すように倒れてきた。
鈍い音が響いて、硬い床にお尻をぶつけた直後、仰向けに倒れていく身体に、どうも出来なくて目を瞑った。
頭をぶつけると思った。

「きゃっ」

「・・・ごめん」

だけど、私の後頭部に痛みが走ることはなかった。
咄嗟に守ってくれた結児君の手が、私の頭をそっと床に置いた。それから前髪を払うように撫でた。

「だ、大丈夫」

驚きで、何度も瞬きをして結児君を見た。
その額に滲む汗に、ずっと限界だったことがわかる。