休み時間が終わると自分の席に戻った。

「優貴って呼びにくいよなー」

「なんやねんいきなり」

「花があだ名考えたげるー」

「優貴でいいから」

「優貴の「さ」がなんか言いにくいもん」

「変なんにすんなよ」

「はいはーい」

授業中にもかかわらず私はひたすらあだ名を考えていた。

「まーくんは?」

「無理。きもい」

「ですよねー」

「わかってんけやったら提案してくんなよ‼」

「まーくん」

「殺すよ?」

「ごめんなさい‼」
本気で殺されるかと思った。

「たうたうは?」

「なんでたうたうやねん」

「優貴って名前でどこにもたうたう要素ないし‼」

「さっき国語の教科書で優貴の「貴」って言う字の読み方調べててんけどなー」

「なんて読むん?」

「たっとい、とうといって読むんやってさー」

「なんでたうたうになんねん」

「たっといの「た」と、とうといの
「う」をとって組み合わせて・・・たうたうになった」

「よーそんなん考えたなー」

「やろー」

「でも嫌やけどな」

「いーやん‼かわいいし」

「俺可愛さ望んでないぞ?」

「じゃあこれからたうたうやでー」

「マジかよー」

「このタイミングでは嘘つかんし‼」

「まぁそやろな」

「よろしく!たうたう」
こんな話をしている間に1時間の授業もすぐ終った。