-テヒョンサイド-





優しさ、とは何だろう。





俺は勉強は得意ではなかったが、こういう哲学的な事をひたすら考えるのは嫌いじゃなかった。










昔、男と付き合っていた時期があった。








今俺が体を売っていることにも関係する人なのだが。



その人は




とっても優しかった。



今まで生きてきて、出会った人間の中で1番優しかった。



その優しさが好きだった。











でもその優しさが俺らを引き裂いたのだ。




そんな事ってあるの、って。












突然別れを告げられて。


「お前の未来を奪いたくない。」と
「男と男だなんて世間体も気になるだろうし、子供好きなんだろ?俺と付き合っていても...出来ない。」


と。一方的に別れを告げられ。




俺の想いが尊重されることなどなかった。




ひたすら泣いて。
意味わかんないくらい泣いて。



でも忘れることは出来なかった。











でもそんな想っていた彼も大邱で1番の美人と結婚する、って言うんだから人間信用ならないよな。