-グクサイド-



ガシャーーン






グク「テヒョニヒョン!?!?」


テテ「あぁ、ごめん。笑」




力なく笑うヒョンに違和感を覚えながらも割れた皿を片付ける。







そんなヒョンを心配そうに見ていたのはバイトメンバー皆だが、その中で1人だけ明らかにその心配の度合いが違う人間がいた。











ジミニヒョンだ。





何か知っていそうな顔をしていたので、昼休憩の時に呼び出した。




グク「ヒョン!何か知っていることがあるんですか?」
ジミン「あぁ...」



「実はさ」

と言いにくそうに顔を歪めながら話してくれた。











なんて切ない。


自分の好きだった人の結婚式に招待され、行かなきゃいけないだなんて。





テヒョニヒョンはユンギヒョンと同じ地元だ。
ユンギヒョンとも知り合いの人らしい。




凄い優しくてイケメンなんだと。









テヒョニヒョンはその人に苦しめられているのだろうか。
縛られているのだろうか。





どうしてだろう。
こんなモヤモヤするなんて珍しいなぁ。







自分でもびっくりするくらいモヤモヤしていて。



ジミニヒョンにお礼を言ったらテヒョニヒョンのいるレジに走っていた。










グク「ヒョン??」






テテ「...あぁ、グク?」
かなり時間差があってからの返事。








力無く笑うヒョンは本当に見るに堪えない。













グク「もう、苦しまなくていいよ」





テテ「...何のこと?」





分かっているくせに。













テテ「ジミニから聞いたんだね?」
フッと自暴自棄みたいに嘲笑って。



どうして隠そうとするの?
すごく苦しそうじゃないか。


ヒョンのその苦しそうな顔が答えなのに。



頑固だね。





テテ「俺は全然...平気だし。」









「もう好きじゃない」
自分に言い聞かせるように苦しそうに言うテヒョニヒョンは俺の知っているテヒョニヒョンじゃなかった。











グク「ヒョン...?」


テテ「なぁに?」














ヒョンは...




グク「今の自分好き?」





















テテ「...大っ嫌い。」




ヒョンの一重だけど大きな目から止まることない涙をただ見ることしか出来ない俺はやっぱりまだガキ。









拭うくらいすればいいのに、今のヒョンには触れることすら許されないような気がして。




その頬が乾くのをひたすら待つことにした。















俺だったら、その頬を濡らすことなんてないのに。














テヒョニヒョン















好きですよ。
俺は自分が思っているよりも貴方のことを想っているみたいです。