心が酷く痛んだ。


私の手の熱が引く。


目の前の彼は傷付いた表情で、そんな表情をさせたことに後悔する。


「なら、僕の生命(いのち)を分けるのなら、そばにいてくれますか?」


「そんなことが、可能なの...?」


思いつめているような、縋るような声に私の心が揺らいだ。


私の肩に移った彼の手に力が入る。


俯いた私の顔を覗き、強い瞳で私に言う。


「『闇夜の創世者』は約束を違えない。
僕が、君の闇と光を覆す」


力強く私を射抜く。


「ーーー貴方が望むなら」


私は、彼の腕にそっと手を掛ける。


彼は私の唇に彼の唇を重ねた。


そしていたずらっぽく微笑むと、言った。