自分の正体


燐Side

星:「で、話したいことって何?」
杏:「あ、嘘じゃないんだ。」
葵:「杏、悪いけど零のこと見ておいてくれない?何かあったら呼んで欲しいから。」
杏:「わかったよ。でも葵が見ればいいじゃん。」
葵:「燐の話は聞きたいからね。これから色々と手伝って貰うからさ」
杏:「はいはい。何かあったら呼ぶからすぐ来てよね」



和:「で、話って何?」
燐:「俺にはさ双子の兄貴がいたんだ。その兄貴はあん時に死んじゃったんだけどさ…兄貴の力が記憶を消す力なんだよね。
でも俺の種族は記憶を操れる力なんだよ。俺は記憶を思い出すことができるんだけどさ、こんなことあるのかなーってさ」

和:「そういう力だと兄弟で分かれることがあるよ。なかなかないけど。獣から亡霊に種族変わったんだよね。
あなたが使ってるのはそれぞれの力なんだよね…自分が使える力はなんでないんだろ?」

燐:「そこらへんはまあ、別にいいんだ。零のあの悪夢の原因は俺があの出来事を思い出させたからなんだよね。とりあえず記憶の奥底に沈めたから大丈夫だと思うけどあることがきっかけで思い出すかもしれないんだ。だからあんまあの事を思い出すようなことは言わないでほしんだ…」

星:「そのつもりだったから大丈夫だよ、でも記憶を消すことできてるじゃない?」
燐:「いや、兄貴は記憶を完全に消すことができるんだ。でも俺の力で戻すことできるけど。
この力は兄貴に教えてもらったんだ。完璧に使いこなせなかったけどな。」


星:「ゴメン…私話よくわからない…」
聖:「ま、星はバカだからな」
星:「うるさいわね」
燐:「記憶ってさ、はっきり覚えてる記憶と曖昧な記憶と全く覚えてない記憶があるでしょ?兄貴は全く覚えてない記憶にすることができて、俺ははっきり覚えてる記憶にすることができるんだ。全部は無理だけど、ある人との思い出ぐらいなら2~3こぐらいできる。」

星:「ならさ、零のお兄さんがある記憶を消して、零が記憶を思い出させたらどうなるの?」
燐:「曖昧な記憶に戻る感じ、例えば出来事について話してたら思い出したこととかあるだろ?そういう状態になる。
あることがきっかけで思い出すことができる記憶に。零には極力思い出せないようにしたけど…ね…」

星:「わかったようでわかってない感じ……」
燐:「俺が話したかったことはそんだけ、別に零がいてもいいんだけど思い出されたらまずいから…」