着信音が車内に響き渡り、「俺のか」と涼がケータイを開く。
その瞬間涼の目が大きく開かれた。


すぐにノートパソコンをバッグから取り出して、物凄い勢いでデータを開いていく。

「仁、これ……」

映されたパソコンの画面には、見覚えのある顔と情報が大々的に載っている。

そして懸賞金までかけられている……


「はっ…丁度いい。」


「雫ちゃん…」
涼が心配しつつも冷静な面持ちで俺を見据える。


答えなんてすでに決まっている。


「今日だ。後で車の手配をしろ。」