わざと惚けてみると、二人は決定的な反応を見せることなく羽柴から視線を外す。 「そうですか」 丁度彼女が羽柴の紅茶を持ってきたので、そのまま部屋へと運んでもらう。 ここまでは、日常の風景だ。けれど、今日は特別な日なのだ。 特別な日というのは、特別なサプライズが無ければ、面白くない。