似合わない……そんな思考が頭の中を占めているのに、大人しく花束を抱いて帰るなんてどうかしている。 「……戻りました」 「あ、羽柴さん。お帰りなさい」 玄関を開けると甘いにおいと、頬や手には生クリームを付けて笑って出迎える少年。 彼の傍で同じく笑顔で立っているのは、本日の主役の彼女だ。