しかし、今回は新人のせいでシノミヤは一気に手持ちぶさたになる。



あのまともに料理の一つも出来ない新人の事だから、どうせ数時間は空く事はない。




それを律儀に待ってやるほど、自分は気長で寛容な性格はしていないのだ。




 かといって何の解決策も見つからず、外へと出てきてしまっていた。




「あー、くそっ!思いつかねえ」




 商店街でも散策すれば適当な物でも見つかるかと思って歩き回り、小一時間が経過しようとしている。




別に気取ったものをやる必要は無い、と考えれば考えるほどに、どつぼに嵌まっていっている気がして更に苛立ちが増す。