一番の理由と言えば、居心地が悪かった。 気に入らない同僚が外出先から戻ってきて、キッチンを占領した為に、シノミヤの計画はあっさりと破綻していた。 今までの誕生日は特に気を利かせたプレゼントなんて用意していなかった。 その代わりに、それなりに得意としていた料理を振る舞うのがシノミヤの役割だった。