染まらない雪



だけど、カンナは違った。


大吾に告白することはなかったけど、どんどん可愛くなって、綺麗になっていった。


決して努力を怠らなかった。



幼馴染という優越感に浸っていたあたしと努力し続けたカンナ。


どう考えても、あたしが勝てる要素はなくて。



そうして変わらなかったあたしは、今の状況を受け入れることしか出来なくなっていた。


あたしがなにかしていたら、変わっていたかもしれないのに。



あたしが協力しなかったところで、大吾はきっとカンナに告白するだろう。


だったら、好きな人のためになにかしたいと思ったんだ。


それが恋の終わりに繋がることでもいい。


苦しくても、悲しくても。


なんでもいいから、好きな人を笑顔にしたかった。



たとえ彼女になれなくても、あたしが笑顔にさせてたかった。