───────…



「……ん…」


目を覚ますと、そこは教室で。

目の前には…真っ赤な顔をした翼くん。



「あれ…私、寝ちゃってた…」



現実を把握した瞬間、つい今まで見ていた夢を思い出して顔がカァーと赤くなった。


な、なんていう夢を……。


……でも、なんでだろう。

唇の感触が…残ってる……。


薄くて、少しざらついた感じの唇。

夢なのに、感触まで残るなんて……。


指が唇に触れると、微かにルージュが取れているような気がした。




───もしかして…?





「翼くん…?あの…もしかして私に今…キス…した…?」