宮野の顔が凍りつく。


何か言わなければ・・


しかし、言葉がみつからない。



「あー!パパ、浮気してるんでしょー?」


陽子はそう言って笑った。


もちろん冗談で言ったのだろう。


―――宮野は笑えない。



「何言ってるの、陽子」



佳苗が口を開いた。


「パパが浮気するわけないでしょ?―――ねぇ、あなた」


「・・当たり前だろ」



宮野はすぐにダイニングを出ていった。