二階に上がった宮野は、寝室のベッドに寝転がった。

俺へのあてつけか?
なんでこんな惨めな思いにならなきゃいけないんだ。

ポケットから携帯電話を取り出す。
宮野は少し考えて、
メールを打ち始めた。

【理穂
君に逢いたい】

送信ボタンを押して数分後――。
一通のメールが届いた。

【私も
あなたに逢いたい】

理穂からだった。
宮野は静かに微笑んだ。
彼女といると心が安らぐ。
出会って一週間。
毎日のように会っていた。

【明日も
会いに行くよ】

【待ってる】

メールを終えると、今交した全てのメールを消去した。