君の隣で

今は部活中。

先生に授業中スマホをいじっていることがバレて、なんと昼休みは庭の掃除をやらされてしまい、

お守り、作れず。

なので今、必死にお守りを作っています。

今日作れなかったら、一生後悔する。

だってもう今日何かをあげることは、陽斗くんにバレているし。

ヤバいヤバいヤバい。

誰か助けてください。

「桃音ー今日めっちゃ必死だね。
どーしたの?いつもだらけてるのに」

失礼な綾乃の声。

いつもは反応してあげてるけど、今は無視。

ごめんね、綾乃。

「無視ですかぁー桃音さん」

私はこくん、と頷く。

「ひどいなぁー(笑)まぁ、あとで話聞いてよねぇ」

綾乃はそういって笑いながら裁縫を始めた。

とりあえず一安心。

綾乃にずっと喋られてたら、さすがに集中できないもん。

私は必死に針を通す。

失敗しないように、焦らず、でも素早く。

そして、私がお守りを作り終わったのは、部活が終わる1分前だった。