聞いて来たくせに興味ないと言わんばかりの返事だった。
縁側に座る総司の姿は痩せ細り、月明かりが青白さを際立たせている。
「ケホッ ケホッ ケホッ…」
「…っ…」
「!どうしたの?雪」
突然後ろから抱きついた私に不思議そうに聞く。
「ゆーき?」
「何でも…ないよ。こうしたくなっただけ」
違う。
こうしないと総司が消えちゃいそうな気がしたから。
総司のお腹に回した腕にそっと手が重なった。
「僕はどこにも行かないよ」
「…っ……うん」
総司に私の事は全てにお見通しだった。
無力な私は総司を抱きしめながら願うことしか出来なかった。
彼を私から奪わないで、と。