私が江戸を出てから四年が経とうとしている。


今はあの時とは違って山南さんも平助も一君も側にいなくて勇さんも歳さんもあの頃のような暖かさがない。


総司に至っては晴れて恋仲になれたが労咳を患っている。


何故みんな私から離れて行ってしまうの。


怖いよ、お願い。


私を一人にしないで。


「血の匂いがする」


そんな時、聞きなれた声が鼓膜を震わせた。


「何してたの?」


「総司…。ちょっと、歳さんに頼まれごとをしてね」


「へえ」